2012年6月14日木曜日

【読書メモ】『閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義』

閉じこもるインターネット――グーグル・パーソナライズ・民主主義
イーライ・パリサー
早川書房
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HONZ.JPで取り上げられた本。普段、良く利用するGoogleやYahooなどの無料の各種サービスでは、利用者に関する情報がいろいろ収集されていることは、十分わかっているつもりだ。検索サイトでの検索結果もそれらの情報を使ってより「役に立つ」検索結果がでるように「パーソナライズ」されてる。

じゃ、具体的に収集された情報はどの程度のレベルでどのように収集されているのだろうか。また、パーソナライズされる検索結果が突き詰められるとどんなことが懸念されるのだろうか。

この本を読み終わったら、Googleは便利だなぁって言っていた自分が脳天気に感じられてしまう。やっぱり、ただより高いものはないんだな、それを痛感する本である。じゃ、ネットは使わないかっていうと、そうも言ってられない。何も知らないよりは、本書を読んだ上で、ネットの上の便利なサービスを利用したほうがいいんじゃないかと思いました。

GoogleやFaceBookなどのログインをして利用するサービスでは、ログイン情報とあわせて、どこで、どの時間帯に、どのくらいの頻度に、どのサイトのどのボタンをクリックしたか、などのいろいろな情報が収集されていく。そして、そこから膨大な計算がされて、各業種に使える情報として、見えないところで売買されていく。

無料のメールサービスでは、ログイン情報とメール文面からもいろいろな傾向情報がログインIDと紐付けられていく。だから、うっかりプロフィールなんかに性別、年齢、住んでいる場所なんかを入れた日にゃ、それはマーケティング上、とても貴重な情報となるわけです。

震災の時に、こりゃ便利だと自分も購入したiPhoneの無料通話ソフトなんかは、よくよく見ると、端末の情報(位置情報等)を収集する旨を規約に書いている。なるほど、これらの情報が手に入れて売っちゃえば、ソフトをタダにしても十分元取れちゃうってことなんですね。

検索結果が最適されることを「パーソナライゼーション」と呼ぶらしい。それはそれで便利だけれど、その行き着くところが、ログインしたら検索しなくても勝手に求める情報が表示されるWebページ。なんだか気持ち悪い。

検索結果が自分に便利なものだけが表示されるだけならまだマシかもしれない。もっと怖いのは、自分に都合のいい情報しか手に入らなくなるかもしれないってこと。自分の知りたいニュースを検索したら、自分と同じ信条、似たような意見に関するページが検索結果の上位に出てくるようになる。ということは、知らずに自分の思考が狭まってしまう可能性があるってことが語られている。なんか怖いですね。

いろいろ考えさせられた本。おもしろかったです。

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