2012年9月30日日曜日

【ちょっと休憩】電子書籍について

楽天から7月に電子書籍端末「kobo Touch」が発売された。2010年暮れに佐々木俊尚氏の『電子書籍の衝撃』を読んで以来、著作権でもめているはなしなど、なかなか日本で普及しそうもない状況だったけれども、やっと日本に表立って電子書籍が騒がれるようになったと感じた。

楽天koboは、個人的に手軽に電子書籍に入れるかなとかなり期待していて、チェックをしていた。しかし、実際は8月末時点で日本語書籍6万コンテンツを目標にしていたが、実際はそれに届かなかったり、設定ソフトの不備で購入した人が初期設定できなかったり、いろいろ騒がれて(不評?)いて残念だけれども、個人的には電子書籍はかなり気になっているのでここで一旦整理しておこうと思う。

【巷の反応】
 楽天以外にもすでにソニーからReaderも発売されていて、アマゾンのKindleも日本で発売を控えている状況である。(2012年9月現在) 電子書籍端末については色々なサイトでレビュー記事が上げられているので参考にするとよいだろう。
一方で、巷のレビューではどうも、そのスペックにポイントが行きがちだ。(やむを得ないかもしれないけど)自分にとって何が必要で何が必要ないかを整理しておく。使わない機能があってももったいないだけなのだ。

【そもそも自分は何を重視するか】
 ●軽さ・手軽さ
 これは電子書籍端末の最大の魅力でしょう。読書にハマると常に本を読みたい衝動がある一方、重たい本を持ち歩くのが苦になってくる。あと、保存場所にも苦慮する。本は絶対に捨てない主義なのでとっておきたい。一方で、悲しいかな、本棚を確保できる十分なスペースも限られる。そんな中で、この要素はとても大事。つまり、端末が重くなってしまっては意味が無いわけで、より軽い機種が欲しいかなと。

 ●バッテリーの持ち
 そうなってくると、バッテリーの持ちも大事になってくる。スマホみたいに常に充電しないとダメなんていうのは、論外なのだ。(この点でiPadは候補から。。。。)

 ●値段
 安いに越したことはない。このあたりだと、kobo TouchとReaderの一部機種、Kindleの一部機種がターゲットになってくる。7千円から1万円前後かな。

 ●3Gは・・・いらないかも
  3G回線機能があればどこでも書籍を購入できる。。。。って今では書店でもWIFI使えるからいらないかな。基本は自宅で買って、外出先ではひたすら読むだけだから。

 ●やっぱりコンテンツが揃っていないと話にならない
 液晶がきれいに越したことはないし、処理速度が早いほうがいいに決まってるけど、なんといっても、読みたい本がないというのはダメでしょう(笑)
 僕の読むノンフィクションモノは残念ながら楽天のラインナップにもなく、koboはちょっと残念だが、今後のコンテンツの充実度合いに期待したい。

【求める機能】
 ってことで、整理すると、以下のようになる。至ってシンプルだと思うのだが。
 ・軽くて、バッテリーの持ちがいいもの。
 ・値段は安い方がいい。
 ・画面は白黒で十分→E inkの画面でよい。
 ・メモや付箋機能など、気になったところをチェックできる機能、そして、それらを後で見れるような機能

【出回っている機種は?】
楽天 kobo Touch
SONY Reader
Amazon kindle

【気になること】
 楽天の電子書店「Raboo」閉鎖のニュースがあった。これによっていろいろと問題が明らかになった。上記書店で購入したコンテンツは、ダウンロードできなくなるというもの。これ、「ダウンロードできるんだからいいじゃん」と思うなかれ。ストレージって寿命があるのよ。結局割り切りなのかな。。。。
 あとは、コロコロとサービスを変更しないところ、という意味ではAMAZONかと。

 この点については関連記事があったのでリンクを張っておきます。
鷹野 凌氏のブログ
IT media 2012/9/26
Impress watch 2012/9/26

【結局何がおすすめ?】
 現時点では、どの端末も一長一短で、自分では機種を絞りきれていない状況。2012年9月現在、AMAZON Kindleがまだ発売前なのでこれが発売されたら状況を見極めたいと思う今日この頃なのであります。


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2012年9月3日月曜日

【読書メモ】牡蛎と紐育(ニューヨーク)

牡蛎と紐育(ニューヨーク)
マーク カーランスキー
扶桑社
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 著者は25カ国に翻訳される著書があるベストセラー作家。「鱈-世界を変えた魚の歴史」(飛鳥新社)や「塩」の世界史-歴史を動かした、小さな粒」(扶桑社)などがある。

本書は、ニューヨークではかつて、かつてたくさん牡蠣が食べられていた話から、その豊富なレシピとニューヨークの歴史を紹介してくれる。 僕自身、牡蠣とニューヨークは結びつかなかった。豊かな自然でとれる牡蠣と大都市ニューヨークはあまりにもかけ離れ過ぎている。

以前読んだ「鉄と魔法使い」にも豊かな山々がもたらす栄養豊かな海で牡蠣は育つとあったし、「コンテナ物語」では、大型船が行き来して発展するニューヨークの姿を読んだので、開発が進んでいる大都市:ニューヨークで牡蠣なんかとれるの?という印象だった。

だが、港には大量の食べ終わったあとの牡蠣の殻が積み上がっている当時の様子の絵など、本書を読んで、当時、大量の牡蠣がニューヨークで食べられていたことを知った。

本書では、当時食べられていた様々な牡蠣料理が臨場感いっぱいに描かれていて、牡蠣が食べたくなる。ただ、Rのつかない月の牡蠣は食べないほうがいいようです。(これは、痛むというより、産卵期に入ってしまうため、味が落ちるという事らしいです)