簿記を勉強している人は、ぜひ本書を手にとってみて欲しい。退屈な簿記の勉強に俄然やる気が出てくる(かもしれない)。それくらい、本書の内容は示唆を与えてくれる。
本書は本年7月時点で、自分にとってベスト本といっても差し支えないかもしれない。
複式簿記という帳簿がなぜ必要なのか、そして、その複式簿記という帳簿を通じて、会計が国家にとっていかに重要なのか。本書ではその点をイタリア、スペイン、オランダ、イギリス、フランス、アメリカなどの主要な国々の歴史を通じて解説する。 共通するのは、簿記はツールとして使いこなせば国の繁栄を左右するぐらい強力なツールであるが、その運用はいろいろ困難を伴うことだ。
本書の中では、上記の国々における複式簿記を使っていくことに大変な忍耐と労力とともに、優秀な人材によって初めて運用による効果が導き出されており、少しでも努力を怠ったり人材がいなくなってしまうとあっという間にに国が衰退していしまうというわかりやすい歴史が示されている。素晴らしいけど大変な複式簿記の運用を歴史上の人物が体を張って示してくれているのだ。
本書では、簿記の歴史を通じて歴史上の重要な人物にも巡り合える。「英国陶工の父」と言われるジョサイア・ウィジウッド、フェリペ二世、ルイ16世、ベンジャミン・フランクリン、マックス・ウェーバー(社会学者)・・・などなど 個人的に簿記を使っていた人の中には「この人も簿記会計やってたのか」と初めて知ることも多い。
後半では、鉄道の財務会計を通じて会計監査が必要になることが語られる。というのも、鉄道は資本が莫大で固定資産が多く、減価償却が重要になるが、管理がとても大変である。その結果、粉飾が横行するため、投資家に向けて正しい会計情報を開示するためには会計監査が必要になるのである。
プライスウォーターハウスクーパースやムーディーズなど、ニュースで聞いたことのある企業名は、これらの会計監査を行った人物が起こした企業なのである。
本書を読み終えると、自分の家計簿を複式簿記で管理してみようと思わせてくれるが、運用は大変であることを肝に銘じておこうと思う。
複式簿記という帳簿がなぜ必要なのか、そして、その複式簿記という帳簿を通じて、会計が国家にとっていかに重要なのか。本書ではその点をイタリア、スペイン、オランダ、イギリス、フランス、アメリカなどの主要な国々の歴史を通じて解説する。 共通するのは、簿記はツールとして使いこなせば国の繁栄を左右するぐらい強力なツールであるが、その運用はいろいろ困難を伴うことだ。
本書の中では、上記の国々における複式簿記を使っていくことに大変な忍耐と労力とともに、優秀な人材によって初めて運用による効果が導き出されており、少しでも努力を怠ったり人材がいなくなってしまうとあっという間にに国が衰退していしまうというわかりやすい歴史が示されている。素晴らしいけど大変な複式簿記の運用を歴史上の人物が体を張って示してくれているのだ。
本書では、簿記の歴史を通じて歴史上の重要な人物にも巡り合える。「英国陶工の父」と言われるジョサイア・ウィジウッド、フェリペ二世、ルイ16世、ベンジャミン・フランクリン、マックス・ウェーバー(社会学者)・・・などなど 個人的に簿記を使っていた人の中には「この人も簿記会計やってたのか」と初めて知ることも多い。
後半では、鉄道の財務会計を通じて会計監査が必要になることが語られる。というのも、鉄道は資本が莫大で固定資産が多く、減価償却が重要になるが、管理がとても大変である。その結果、粉飾が横行するため、投資家に向けて正しい会計情報を開示するためには会計監査が必要になるのである。
プライスウォーターハウスクーパースやムーディーズなど、ニュースで聞いたことのある企業名は、これらの会計監査を行った人物が起こした企業なのである。
本書を読み終えると、自分の家計簿を複式簿記で管理してみようと思わせてくれるが、運用は大変であることを肝に銘じておこうと思う。