ジャレド ダイアモンド
草思社
売り上げランキング: 3725
こちらは
WIRED大学(FACEBOOK)で取り上げられていたものからチョイス。この本自体はそんなに新しくない。2000年に初版が発売されている。本屋さんでも歴史書の棚で目にしたけど、なかなか購入に至らなかった。今回WIRED大学で取り上げられたので買ってみた。上下巻の構成でかなりのボリュームだけど読んだらこれが面白い。
この本はニューギニア人ヤリの素朴な疑問から始まる。「あなた方白人は、たくさんのものを発達させてニューギニアに持ち込んだが、私たちニューギニア人には自分たちのものといえるものが殆ど無い。それはなぜだろう?」
ここから、なぜ侵略するもの、されるものが生まれるのか、という点を人間の進化の歴史からたどって地形、天候などあらゆる要素から考える。読んでいくうちに、どんどん引きこまれてしまった。とりあえず上巻だけ読んだけど、下巻もすぐに読む予定。
侵略戦争では、武力の優劣がそのまま勝敗を分かつのかなと思ったら、さにあらず。一番の原因は病原菌だそうだ。ヨーロッパ人による南北アメリカ大陸、オーストラリア大陸、南アフリカ、太平洋諸島の先住民を決定的に追いやったのは武力ではなく、病原菌。では、病原菌による抵抗力の有無はどのように生まれたのか。それは、家畜の有無。より多くの、多種の家畜を飼うことが出来れば多様な病原菌にさらされ、その中で病原菌に抵抗すべく抵抗力をみにつけていく。では家畜の有無はどうやって発生するのか?それは。。。というように、どんどん引き込まれる。
穀物の伝播は、東西方向のほうが南北方向よりも早く伝わった。南北方向では、気候の差が顕著になるからだ。ということは、南北に長い大陸よりも東西に長い大陸のほうがより広範囲に早く文化、文明が伝わりやすい。その大陸は。。。ユーラシア大陸。ふむ。
下巻が楽しみだ。