2012年6月4日月曜日

【読書メモ】「当事者」の時代 (光文社新書)

「当事者」の時代 (光文社新書)
佐々木 俊尚
光文社 (2012-03-16)
売り上げランキング: 187

本書はHONZ.JPで取り上げられていた本。佐々木さんの著書は以前も「キュレーションの時代」を読んだが新書としてはボリュームのある本だった。本書も新書にしてはボリュームのある内容で読み応え充分。

本書は読み終わった後にいろいろ考えさせられる本だった。勝手に自分をマイノリティの立場に置いて、あたかも自分がマイノリティの代弁者のごとく発言する、「マイノリティ憑依」について、新聞報道の裏側から、戦後日本の被害者意識から、小田実による「べ平連」結成と活動の歴史、そして、学生運動へと、その歴史をたどっていくなかで「マイノリティ憑依」に陥ってしまうプロセスを明らかにしていく。戦後の被害者意識は僕自身、中学、高校の授業でも習って、かつての自分が戦争とその敗戦は「軍部が悪い」って意識に染まっていたなと思い返す。(ただ、一方で日本軍の戦略を分析した「失敗の本質」や、「IT時代の震災と核被害」を読んで、自分を含む日本の国民性にも原因があったんじゃないかと思ってる。)
佐々木さんの著書は「キュレーションの時代」もそうだが、単に知識としてだけでなく、読み終わった後も妙に考えさせられる内容だ。(読むと疲れてしまう。。。)

小田実氏や、本田勝一氏は学生時代に本を読んでかなり難しいおじさんだなぐらいにしか思っていなかったけど、本書を読んでどういう立場の人だったのかがとてもよくわかった。(本田勝一氏のNHK受信料拒否の本は学生時代の自分にはかなり強烈だった。。。)

そして、東日本大震災をめぐるうんざりするようなツイート。政府批判、メディア批判、いろいろなツイートがタイムラインを流れていたが、自分自身、多少の違和感を感じていたけれども、この本を読んですっきりした気がする。ああ、これは「マイノリティ憑依」なんだなと。
「当事者であれ」、「我々は望んで当事者にはなれない」、「他者に当事者であることを求めることはできない」。巻末での見出しだが、この部分を読んで、やっぱり、自分自身で気をつけるしか無いのかなと、他人をあれこれ言う前にまず自分自身ちゃんとしよう(笑)と思った次第。

NHK受信料拒否の論理 (朝日文庫)
本多 勝一
朝日新聞社
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