「葉隠」は佐賀藩鍋島家二代光茂に仕えた山本常朝の著。本書は三島由紀夫による入門書である。 三島は、本書にとても感銘を受けて、それがこの入門書を書く理由にもなっている。
本書は最初に三島による「葉隠」の解説と解釈について短く語られており、後は本書の精髄を48の項目に分けて解説する。 入門書とあるけれども一回読んだだけではなかなか理解できていない自分がわかる。
解説部分で、本書の象徴する表現として「逆説的」という言葉が出てくる。最初はピンとこなかったが、どうやら、「葉隠」はその文言通りに受け取ってはいけないのである。
「武士道とは死ぬことと見つけたり」という有名な文は、戦前は文字通り解釈されたようだが、本質は違うというのである。
本書はそもそも生死を前提として生きる武士に向けて書かれたもの。毎日「死」を心に当てて生きようという。つまり何事にも「死」を意識するぐらい一生懸命に打ち込むということ。それは、「生」に心を当てることとなる、と。 何事にも一生懸命打ち込め、という一方で、人間の一生は短いから好きな事をして暮らすべきだと。
むずかしいが、文字通り解釈せず、その意味することを考えさせる本である。
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