2012年2月26日日曜日

【読書メモ】なかのとおるの生命科学者の伝記を読む

なかのとおるの生命科学者の伝記を読む
仲野徹
学研メディカル秀潤社
売り上げランキング: 2440

HONZで成毛氏が紹介
した本で、書評記事を読んでついつい買ってしまった。HONZ.jpには著者を成毛氏が訪れてお話を伺うという模様も掲載されている(というか、これがかなりおもしろい内容である)ので興味のある方は是非。

著者は大阪大学大学院の教授。部類の本好きで伝記好きとのこと。そんな本好きな著者が伝記についてどのように紹介してくれるのか、興味があった。なんせ、僕は恥ずかしながら、伝記の類を読んだことがないから。。。。

本書は『細胞工学』という専門誌の著者の連載記事を加筆しまとめられたもの。『細胞工学』なんて僕が普段読むことはまずないだろうから、僕にとってはジャンルく拡大という意味で収穫。

内容は、偉大な科学者(全部で18名)の伝記ごとに著者が紹介しているスタイル。とても読みやすい。裏に潜むエピソードや著者の仮説も交えて語られていて、楽しみながらどんどん読み進められる。読んでいると著者の伝記に対する書評を読んでいるようで、著者の深い読み込みに感心させられ、読み終わった後には伝記を読んでいなくても十分楽しめる。紹介された何冊かの伝記は買って読んでみたいと思ったくらいだ。(実際にいくつかの伝記がおすすめとして紹介されている。興味はとても湧いてくるが、実際に買うとなるとちょっと躊躇してしまうほどのボリュームなんだろうなきっと。。。)

伝記を読む上での気付かされることも書かれている。特に巻末の「伝記の読み方、読まれ方」は、成功した社長が書いたいわゆる「ビジネス本」を読んだことのある人にとっては気付かされる内容かもしれない。伝記は、特に偉大な科学者の伝記は、とんでもない成功バイアスがかかっているから、それらを考慮して読み進めることが大事なのだ。成功体験を元に自分も成功するためのヒントを。。。。という感じで読まないほうがいい。なるほど〜、と気軽に楽しんで読むといい、著者の結論である。

読んでいて、ところどころに過去に読んだ科学ノンフィクション書籍で学んだ単語が出てくると思わず理解できる自分に嬉しくなってしまう。そんな感じで、あっという間に読み進められた一冊だった。個人的には、名前だけ知っていた北里柴三郎についてなるほど〜だった。

個人的に気になった内容をいくつかメモ。
・ジョン・ハンターの標本コレクションが展示してあるロンドンのハンテリアン博物館
・ジョナサン・ワイナーの著作『フィンチの嘴』
フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
ジョナサン ワイナー
早川書房
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・ジャック・モノー『偶然と必然』・・・1970年代に大学に入ったら読むべき本と言われた名著中の名著らしい。
偶然と必然―現代生物学の思想的な問いかけ
ジャック・モノー
みすず書房
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