リチャード・ランガム
エヌティティ出版
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HONZ 村上さん紹介の本。また村上さんである。
本書は、人類が人類たらしめる進化をした理由のひとつとして、料理による食物の加工にあるとしている。料理をすることによって食物そのものの栄養価が高まり、結果、消化に費やす労力、時間を大幅に減らすことができる。結果、狩猟や食物の栽培など別のことにより作業時間を費やすことができるというわけだ。
この本は、食物は単にカロリー表示を気をつけるだけでなく、消化のしやすさについても注意を払わないとカロリーの高低は判断できないんだなと教えてくれる。印象的な実験が例が載っている。複数のラットに、それぞれ固いペレット、やわらかいペレットを与え続ける。栄養価は、全く同じだ。結果は、柔らかいペレットを与え続けたラットのほうが固いペレットを与え続けたラットよりも体重が重くなり、体脂肪がより多くなったのだ。この結果は、消化の労力が栄養吸収の点で無視できないことを示している。
消化の労力はそのまま体の器官の違いにも現れる。ヒトとそれ以外の霊長類を比較すると、体重比の腸の割合が異なる。ヒトは一番その割合が小さい。では省けた消化の労力はどこにいったのか。脳である。ヒトは省いた消化の労力分の栄養を脳へまわすことによってより脳を発達させることができたそうだ。
後半には現在のカロリー表示についても触れている。現在の表記は、食品そのもののカロリーを表示していて、消化のしやすさという点が考慮されていない。最近はそのあたりの点を考慮するよういろいろ見直しがされているようだが、正確なカロリー表示は難しいらしい。消化の労力と消化率の違いによる効果を証明するための情報がなかなか手に入らいないらしい。
いずれにしても、自分の食生活についても考えさせられる一冊だった。
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