フレドリック スタントン 村田 晃嗣
原書房
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本書には1778年のアメリカ独立戦争時に締結されたフランス・アメリカ同盟条約から1986年のレイキャビクにおける日ソ首脳会談までの歴史的な交渉がとりあげられている。
交渉当事者たちが何を考え、自分たちの要求と相手方の要求の妥協点を見極めつつ、言葉を選びながら相手と交渉し、最終的な合意へ向かう臨場感ある描写は読み始めてからあっという間に引きこまれてしまった。 本書は歴史的な8つの交渉を取り上げているが、各々の交渉の最後に書かれている当事者たちが得た教訓、あるいは当事者たちの言葉は我々にとって交渉へのヒントとともに普遍的なテーマを突きつけるかもしれない。
僕はとくにパリ講和会議の章の最後に書かれているイギリスのデイヴィット・ロイド・ジョージ大統領(当時)の言葉が印象的だ。一部を引用させて頂く。
「(略)英雄的行為や勝利を描いた絵画に心をかきたてられるのは戦争の苦しみや恐ろしさを知らない連中だけだ。だから、30年度程度もの講和を成立させるのは比較的やさしい。難しいのは、戦争がどういうものかを実際に体験している世代がいなくなった時代においても新たな戦争を引き起こすことがないような平和を構築しておくことだ。」
今は第二次世界大戦から70年あまり。直接戦争に行かなくても疎開経験など、何かしら戦争による経験をされている方々もご高齢であり、戦争に関わる体験をした方々も少なくなっている。そんななか、戦争をせずに、国益を守るにはどうすればよいのだろうか。
今後、外交交渉は今まで以上にとても重要になってくるだろう。
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