2012年1月21日土曜日

【読書メモ】実況・料理生物学 (阪大リーブル030)

実況・料理生物学 (阪大リーブル030)
小倉明彦
大阪大学出版会
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常々参考にしているおすすめ本サイトのHONZ。その中でも僕の場合は村上氏の書評を読んで購入する確率が高い事がわかった。この本も村上氏の書評を読んで購入した。 著者は大阪大学教授で神経生物学を専門にする小倉明彦氏。本書では「料理生物学」という講義の中で料理を作りながら素材や調理方法などについて、その歴史から科学的なうんちくまでを講義を聞いているように書かれている。
読んでみて僕もなるほど~となることが結構あって面白かった。
コロンブスが新大陸から持って帰った赤唐辛子。本当は胡椒を探すよう命じられていたが見つけられず、トウガラシを赤い胡椒と伝えたのが元らしい。だから、トウガラシは英語でred pepperと書く。

一般のカレーは香りが飛んでいるけれど、クミンをふりかけると本来のカレーの香りを再現することができる。今度試してみよう。
ブドウ糖を分解する際に必要な酵素にピルビン酸デカルボキシラーゼというものがある。ビタミンB1はその酵素が働くのに必要となる。ビタミンB1が不足すると、ピルビン酸までしか分解されなくなるのでエネルギーが十分に取り出せなくなる。

滋養強壮剤のアリナミンもビタミンB1の話からその成り立ちがわかる。ビタミンB1は別名チアミン。ニンニクに含まれるアリインが代謝されてできるアリシンとチアミンが結合するとアリチアミンとなり、これがニンニクパワーとなる。アリシンはニンニク臭の元だが効き目のもとでもあるから、無臭ニンニクは効き目が落ちてしまっているようである。最初からビタミンB1とアリシンを結合して吸収を良くしたのが、アリナミン。「へ~」だ。

ハンバーグで必要なこねる工程。この時に水を入れるのは浸透圧を利用している。つまり、水と一緒にこねると浸透圧の関係でお肉の細胞に水が入り込み、その状態でこねられると細胞が破裂する。その結果、粘りが出てきて、お肉の旨みが出るというわけだ。
クッキーとビスケットの違いは、その呼び名をフランス語にすると明らかになる。クッキーはフランス語で焼くという意味の"cuit"。ビスケットは"biscuit"。"bis"は「二度」という意味だから、ビスケットは二度焼いたという意味になる。だから、ビスケットのほうが水分も少なく、保存も効くというわけだ。

牛乳は細かい油を水に混ぜたものという話。油のつぶが光の波長より大きいので反射する光は長波長光、短波長光にかかわらず等しく反射されるので白い。

まだまだいろいろな「へ~」があった。

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